2022.12.15
見ることは知ること
昆虫記はファーブルさんが55才の時から約30年かけて全10巻を完成させました。
100年をこえて世界の子供たちの多くが、一度は出逢い生き生きと描かれた虫の世界におどろき心をうばわれた「昆虫記」
その秘密は生きた昆虫を虫メガネを手に地面にはいつくばり、虫の目線で見つめ、その中から発見したこと、虫の真実の姿をやさしい詩人の心で語られているからです。
まるくかためた自分より大きい糞球を後ずさりしながら押す「フンコロガシ」は昆虫記の中でも最も知られている場面ですが、その目的は生まれてくる幼虫のために、少しでも多くのエサとなる糞の水分の蒸発を防ぎ、やわらかなまま保存するために最も適した球型にして巣に運んでいたのです。
「見ることは知ること」
来年 生誕200年を迎えるファーブルさんのコトバは、なんでも手軽にスマホで知ることを当然としている私たちにとって忘れてしまった見ることの大切さを教えてくれているのです。